SPINDLE(ガクトの仮想通貨)を購入してみた
初めてICOに参加しました。ガクトの参画で話題になったSPINDLEです。それこそホワイトペーパーも読まず、反射的に買ってしまったので、多少、不安になってきました。というわけで、まずは不安になった理由から書いていきます。
① ホワイトペーパーがめちゃくちゃ読み辛い
ネットでも批判している人が多かったのですが、確かにひどい。間違いなく人に読んでもらうための文章ではありません。専門用語がわからないというレベルではなく、普通の言葉の言い回しもかなりおかしいです。英語を日本語に翻訳したのか、それともわざと難しく書かないといけないルールでもあるのでしょうか。。
② イーサリアムの高騰
個人的にはもっとも不安になっている理由です。ICOに使ったイーサリアムが高い。特にここ最近めちゃくちゃ値上がりしています。私は12月上旬に5万円で買ったイーサリアムを使ったのですが、現在は3倍の15万円します。せっかく3倍になったイーサリアムを生贄に捧げるのが本当につらかった。このまま持っていた方が得なんじゃないかと思うわけです。
③ 購入までが不親切
Spindleの購入ページは英語しかありません。でもって、個人情報を提出する必要があるのですが、ずっとステータスがCheckingのままで、承認されるまで一週間ぐらいかかりました。さらに、承認されてもメールとかで連絡がもらえるわけでもなく、自分でサイトを見に行くしかないわけです。かなり殿様商売な印象です。
もちろん、「お客様は神様だ」なんて言うつもりは全くありませんが、それとこの不親切さは違うかなとも思うわけです。あとは、購入者を金融資産で1000万円以上に限定するとかホワイトペーパーに書くあたりも殿様商売ですよね。
いろいろ買ってから不安になったことを書いたのですが、じゃあ、なんでお前はSPINDLEを買ったんだ?といえば、
ガクトが広告塔になっているから
これしか理由はありません。別に私はガクト信者でもなんでもありません。ただ、芸能人格付けチェックで見たガクトは心底かっこいいと思うし、ガクトのブログを読んでもこの人は本物だと思うわけです。文章ってその人が何を考えているかが全てわかるじゃないですか。本物には本物にしかかけない文章があるわけで。
だからほかに理由はいらないと思って買うことにしました。とはいえ、これだけでは説得力に欠けるので、ガクトが広告塔だから買う理由についてもう少し掘り下げてみます。
① 話題性がある
今の仮想通貨の価格って結局は話題になっているかどうかだと思うんです。将来の事業計画だとかコインの性能ももちろん重要なんでしょうが、実用化されているコインなんてほとんどないわけで。ICOなんてさらにその傾向が強く、ホワイトペーパーで何を語ったところで、プランにすぎないわけです。となると、お金を集めるには結局のところ話題性がとても重要なわけで、その点、ガクトがいることのアドバンテージはめちゃくちゃでかいと考えました。
② 詐欺をする動機付けが薄い
ガクトを広告塔にしてお金を集めたら、そのお金を持ち逃げするのと、コインを上場させるのではどちらが得でしょうか。もちろん上場させる方だと思います。でもって、お金が集まっていないとそもそも上場すらできないわけで、話題にならない中途半端なICOの方がよっぽど持ち逃げリスクは高いと思います。もちろん集まったお金が正しく使われるかは不安ですが、それはすべてのICOに当てはまることなので、仕方ないかなと。
③ 詐欺だったときの被害がもっとも大きいのがガクト
知名度からして当然そうなるでしょう。名前を貸すことに相当慎重だったはずです。
というわけで、ガクトいなかったら絶対に買っていないでしょうね。
もちろんネットでの悪評の数々は気になりましたが、そんなもの参考にしてもしょうがないですよ。ネットの評判なんて、アフィリエイト報酬次第でいくらでもコントロールが効きますから。
典型例がCOMSAです。COMSAは個人的にないなと思っていたのですが、それでも素晴らしい!みんな買え!みたいな人がたくさんいました。理由は単純ですよね。アフィリエイト報酬がおいしいからです。
話は脱線しますが、私がCOMSAのICOを見送った理由は、
- ホワイトペーパーがSPINDLEと同じレベルで読みにくかったこと。
- 胴元の取り分が多すぎること。集まったお金の2倍のCOMSAを発行して、その半分を胴元の取り分にしていた記憶が。
- 前述のアフィリエイターの買いあおりがキモかったこと。アフィリエイト報酬が多いってことは一般のICO参加者の取り分が減るってことなので。
- 結局どこもCOMSAを使ってICOしていないこと!
というわけで、これらの点を比較すれば、COMSAよりもだいぶまともなICOだとは思っています。不安要素はもちろんありますが、買ってしまったものはしょうがないので、あとは上場される日を楽しみに待つことにします。
私が言うまでもありませんが、ICOの参加は、なくなっても後悔しないぐらいの金額にしましょう。SPINDLE購入に迷われている方の参考になれば幸いです(ならないか)。
LTE対応(SIMフリー)ノートパソコンが最高すぎる件
ThinkPad X1 Carbonを選んだ理由の1つにLTE対応なことがあります。
内蔵されていることのメリット
一時期WiMAXを契約して、モバイルルーターを持ちあるいていたのですが、これがめちゃくちゃ不便なんですよ。荷物が増えるし、モバイルルーターにも充電が必要だし。
数日間放置していると、いざというときに電池切れみたいなことが起こるわけです。パソコン本体ならマメに充電もしますが、モバイルルーターまで意識しませんからね。
ちゃんと充電器ならコードを持ち歩けばいいのでしょうが、たとえコード1本だとしてもカバンにいれるとかさばるわけで。
それがパソコン本体に内蔵されることで、すべて解決します。すぐにネットに繋がって、荷物が減って、充電がいらなくなる。だから、LTE対応という理由だけで、パソコンを買い替えてもいいんじゃないかぐらいに思っています。
お値段もお得
SIMフリーなので、私はDMMモバイルを選びました。選んだ理由はどこよりも価格が安そうだったことと、料金プランがわかりやすいことです。
価格に関しては、WiMAXを使っていたころの4分の1になりましたし、料金プランは、わかりにくいってことだけでやる気なくしますからね。
余ったデータの繰り越しもできるし、新規契約手数料も無料だったし、文句なしです。
初期設定のやり方
さて、せっかくのLTE対応なのですが、初期設定にちょっととまどいました。さすがはLenovo、自分でがんばれというスタンスなのでしょう。どこにも解説がありません。
なので、本当にざっくりですが設定方法を書いておきます。
まず、SIMカードを入れます。対応しているのは、Micro SIMです。
入れるときは、「端子面を下」にして入れます。ここが最大の悩みどころだったかもしれません。SIMカードを認識すると、勝手に設定らしきものが始まります。特にできることもないので、しばらく待ちましょう。
次に、
設定⇒ネットワークとインターネット⇒携帯電話⇒インターネットAPNの追加
と進んでいきます。
プロファイル名は自由に入れて、残りのAPNやらユーザー名やらパスワードなんかはSIMカードと一緒に送られてきた書類に書いてあるので、そのとおり入力したら設定完了です。
まあ、こんな感じで説明が終わるほど、意外とさくっとでした。
まとめ
やはりすぐにネット接続できるというのは、余計な手待ち時間がなくなって作業に集中できますね。意味なくスマホを触ってしまうことも防げます。生産性を上げるためにも、とてもおすすめです。
となりの芝が青く見えたときはどうすればいいか
「となりの芝は青く見える」とよく言われますが、会社を辞めて独立して、ようやくその言葉の意味がしみじみとわかるようになりました。
フリーランスの収入って不安定じゃないですか。会社勤めのときのように毎月定額が振り込まれることはないので。
でもって、会社勤めだと何だかんだ周りの人の収入って自分とそんなに変わらないのですが、フリーランスになると相手のふところ具合はさっぱりわからないわけです。
だから、「来月は売上がちょっと落ちそうだ」なんてときに同業者で羽振りよく稼いでそうな人を見た場合には、やはり嫉妬してしまいます。
たとえば立派なオフィスを構えているとか、従業員をたくさん雇っているとか、高級車に乗っているとか、ブランドもので身を固めているとかね。
自分は自分らしく生きればいい、人と比較することには意味がない、世界に1つだけの花!なんてことは頭ではわかっていても、実際の感情はそんなに単純なものではありません。やはり、羨ましいものは羨ましいわけで、比較することで劣等感を感じることだってあるわけです。
そんな感じで人を羨んだり、落ち込んだりした時期もありましたが、ある事実に気づいてからはほとんど気にならなくなりました。
その事実とは、
- 高級車に乗っているからお金持ちとは限らない
- 自分だって羨ましがられている可能性がある
の2つです。
高級車に乗っているからお金持ちとは限らない
こんなの当たり前だと言われるかもしれません。しかし、実際に高級車を見てしまうと、たとえ演出だったとしても、その圧倒的なお金持ち感にやられてしまいます。
もちろん、高級車=お金持ち、ではないって本では読んだことありますよ。たとえば、「となりの億万長者」とかには、はっきりそう書いてあります。
ただ、本の知識よりも自分が経験したことの方がずっと印象に残ります。でもって、私は幸運(?)なことに、アストンマーチンとかマセラッティとかランボルギーニとかに乗って、めちゃくちゃ稼いでいると思っていた人たちが、ローンが払えなくなって車を手放すのを目の当たりすることができました。
今って、まとまったお金がなくても高級車に乗れる方法がいくつかあるんですよ。残価設定ローンを組むとか、金融車を選ぶとか。
別に、私は残価設定ローンが悪いとは思いません。手元に現金を残したい場合には、非常に便利な手段だと思います。しかも、今は金利も安いので理解できなくもないです。
ただし、自分がやるかと言えば、やらないわけです。頭金が200万円であれば、200万円で買える車を探します。
で、やはり人は自分の価値観のフィルターを通して世の中を見ているので、無茶なローンを組んでまで高級車に乗る人なんていないと思い込むわけです。その結果、高級車=お金持ちという思い込みが完全に出来上がります。
でも、それって勝手に自分が「相手はお金持ち」と思い込んでいるにすぎないことを忘れてはいけません。
自分だって羨ましがられている可能性がある
立派なオフィスを構えている人は質素なオフィスで賃料が安い人が羨ましい、従業員を雇っている人は1人でやっている人の気楽さが羨ましい、高級車に乗っている人は自転車に乗って貯金がたくさんある人が羨ましい。
つまり、相手だって自分を羨ましいと思っている可能性は高いわけです。
実際に私なんかけっこう羨ましがられますからね。特に前の職場の人たちとか。
まとめ
というわけで、どうしても隣の芝が青く見えて、劣等感を感じてしまったときには、高級車を乗っている人がお金持ちとは限らない、自分だって羨ましがられている、という事実を思い出してはいかがでしょうか。きっと、また元気に仕事に取り組めるはずです。
もっとも、圧倒的に成功すれば他人なんて全く気にならないのでしょうが、私もまだまだ俗物なので、とてもそこまでは思えないですけどね。
確定拠出年金は損をしてもお得な理由
私は、フリーランスの節税策の1つとして、確定拠出年金をめちゃくちゃおすすめしています。確定拠出年金は節税だけでなく、資産運用の手段としても優れているからです。
確定拠出年金を何で運用すべきか
運用先としては、定期預金、国内・海外の株式、債券、リートなどがあります。どうしてもお金を減らしたくない人は、定期預金でもいいかもしれません。定期預金を選んだとしても普通に預金するよりは、ずっとお得です。
しかし、これから20年、30年先を見越して積み立てるのであれば、株式がお勧めです。超長期の場合、すべての資産を株で運用した方が良いというのは、この本で知りました。
なかでも、信託報酬が安いインデックスファンドで、全世界の株式に投資できるものがベストです。全世界の株式に投資にする理由はシンプルで、超長期で見れば世界経済は必ず成長する、つまり値上がりするはずだと信じているからです。
信託報酬が安いのは、たとえば以下のファンドです。
- 三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
- たわらノーロード先進国株式
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
私は運用先をすべて三井住友・DC全海外株式インデックスファンドにしています。
確定拠出年金は損をしてもお得
確定拠出年金では毎月定額を積み立てることになります。そして、原則として60歳まで引き出すことができないので、いやでも長期投資になります。つまり、ドルコスト平均法と呼ばれる投資法を長期にわたって続けることになります。
そして、ドルコスト平均法を長期にわたって続ける場合には、株価が下がれば下がるほどお得という状況が生まれます。なぜなら株価が下がるほど、たくさんの数量を買うことができるからです。
たとえば、リンゴを毎月買うことを考えてみましょう。
あなたは、これから先の20年も今と同じようにリンゴを食べ続けると思います。その場合、リンゴの価格は上がった方が嬉しいでしょうか?それとも下がった方が嬉しいでしょうか?
もちろん下がった方が嬉しいはずです。なぜなら、たくさん買えるようになるからです。リンゴ1個100円だったのが、1個50円に下がると、今までと同じ100円で2個買うことができるわけです。
つまり、自分が買い続けることを前提とした場合、価格は上がらないほうがお得なのです。
すでにお気づきと思いますが、株価が下がるほど嬉しいというのは、通常の株式投資の発想の真逆ですよね。いつもなら、買った瞬間に値上がりして欲しいわけです。でも、長期にわたって資産を築くのであれば、このようなコツコツ積み立てる考え方ってとても大事だと思います。
リバランスをすべきか
60歳になるまでひたすら買い続ける場合の理想の値動は、59歳まで株価が低迷し、最後の1年で爆上げ!です。
まぁ、そんなことはあり得ないので、株価の動きを見てリバランス(預金と株式の比率を見直すこと)をする人もいるようですが、私はやはり面倒なので株式1本でいきます。
60歳が近づいてきたら少しずつ定期預金に移すかもしれませんが、それはその時考えることにしています。
ドルコスト平均法のデメリット
価格が上がっていても常に同じ金額で買い続けることになるので、少なくとも短期間でお金持ちになるような手法ではありません。
しかし、そんなことよりも大きなデメリットがあると思っています。とにかく退屈なことです。自分の資産なのに存在すら忘れるレベルで退屈です。
なので、お金に余裕があれば株価に一喜一憂するような投資をしたいのですが、そのために私が自分に課しているハードルはけっこう高くて、確定拠出年金にお金を出して、小規模企業共済にもお金を出して、なおかつ手元に生活費を少なくとも1年分は残しておいて、それでも余ったお金ができたときにやると決めています。
すぐに不労所得を求めると、博打みたいな人生になると思っているので、まずはがんばって働くしかないですね。
まとめ
というわけで、確定拠出年金は、節税になるだけでなく、日々の株価の変動に惑わされることなく、ドルコスト平均法によって長期の資産形成ができる、という点でとてもおすすめだという話でした。
最強の仕事道具!ThinkPad X1 Carbon 2017が届いたので本体のレビュー
ThinkPad X1 Carbonがようやく届きました。5月6日に注文して23日に到着したので、2週間と3日かかりました。
それにしても、アマゾンのおかげでだいぶ待つことが苦手になっていますね。
とはいえ、わくわく感が長続きするので久しぶりに待つのも悪くはなかった気がします。
では、本体のレビューを順に見ていきましょう。
サイズ感
まずは、今までがんばってくればレッツノートLXとの比較です。
タテ、ヨコともに一回り小さいです。1cmずつは違うでしょうか。
分厚さは全然違いますね。
さらに、開いたときの印象は全然違います。
レッツノートの方が二回りぐらい大きく感じます。
MacBook Airの13インチとの比較だとほぼ同じぐらいのサイズ感でした。
ヨコはほぼ同じ。若干ThinkPad X1 Carbonのほうが小さいのですが、ほとんど気づかないレベルです。タテは1cmぐらい小さい印象で、分厚さは同じぐらいです。
購入したパソコンケース
というわけで、ThinkPad X1 Carbonのために購入したケースは、アマゾンベーシックの13.3インチです。MacBook Airの13インチにぴったりだという口コミを見て買いました。
実際のところ、ぴったりでした!値段も安いのでおすすめです。
重さ
めちゃ軽いです。こちらは期待通り。
もっと軽いパソコンもあるのでしょうが、そうするといろいろ機能面で妥協がありそうなので、これぐらいで十分です。
昔のThinkPadの面影もないぐらいに軽いです。
持った感じ
軽くて薄いので耐久性に問題がありそうに思えるのですが、持った感じはとても丈夫です。端っこを持ってもパソコンがたわみません。
液晶ディスプレイ
FHDの液晶しか選べないので、文字が小さくて使いにくいのではないか、と心配していたのですが、問題ありませんでした。
初期設定で、文字の大きさが150%になっています。なので意外と見やすいです。
たまーに不自然に字が大きく感じることがありますが、すぐに慣れると思います。125%でもいけるかもしれません。とにかく液晶はきれいです。
ThinkPadのトレードマークである赤ぽち。こちらは期待通りの使いやすさです!手をキーボードのホームポジションから離すことなく、思ったところにカーソルが進みます。
ただし、1つだけ誤算がありました。
キーボードの下についているトラックパッドが思っていたよりもずっと使いやすい!もちろんMacBookとかに比べれば使いにくいのですが、レッツノートよりは全然上でした。
昔のThinkPadのトラックパッドはめちゃくちゃ使いにくく、ただのおまけだと思っていたのですが、えらく進化しています。
レッツノートでずっとトラックパッドを使っていたので、自然と手がトラックパッドに伸びてしまいます。なので、思い切ってトラックパッドを設定でオフにしました。
キーボード
さすがに使いやすいです。これでも、昔のThinkPadと比較して、物足りないと感じる人もいるらしいのですが、私にはそこまでの研ぎ澄まされた感覚は持ち合わせていません。ただし、アイソレーションキーボードに慣れるのに少し時間がかかりそうです。
指紋センサー
昔はスライド式の指紋センサーで、1回も使ったことなかったのですが、タッチ式に変わったこと、そんなに高くなかったことから、何気なくつけました。それが、意外に便利かもしれません。
ただし、指紋センサーに触ってからログインできるまでけっこう待つので、パスワードを入力するのとそこまでスピード感に差はありません。
指紋センサーをつけるかどうかはお好みでよいと思います。
アダプター
アダプターは65Wを選びました。写真の上のやつです。けっこう重いですが、事務所に置きっぱなしにする予定なので問題ありません。
追加で購入した45Wのアダプターが予想外にコンパクトでした。これは嬉しい誤算です。軽いので持ち歩きに便利そうです。
まとめ
価格面も含めてレッツノートに負けているところが特に思いつきません。仕事道具として洗練されていて、無駄なものをすべてそぎ落としたような本体と機能性にたいへん満足しています。
欠点としては納期が長いことぐらいでしょうか。気長に待てる方にはとてもおすすめですね。
自己啓発セミナーに行ったら保険の営業マンだらけだった話
私はよくセミナーに行きます。
自分の知識が商品なので、仕入れのために専門分野だとか集客のセミナーに行くのですが、先日、初めて自己啓発セミナーに行ってきました。
自己啓発セミナーにはどんな人がいたのか
セミナーは平日開催だったので、普通の会社員はほとんどいなくて、中小企業の経営者や私のようなフリーランスが中心でした。
中でも特に多かったのが保険の営業マンの方々です。
もちろん大手生保の正社員ではなく、収入のほとんどが出来高のフリーで働く営業マンの方々でした。
なぜ保険の営業マンが多いのか
自己啓発セミナーに参加する人の多くが、大きな悩みを抱えていました。
セミナーが進むと、セミナー参加者間での自己開示が始まるのですが、話を聞いていくと、皆さん悩みが深いんですよ。お金がないとか、夫婦関係が最悪だとか、人に言いにくいようなコンプレックスを抱えているとか。
私のように特に悩みのない人間は完全に浮きます。セミナーの最中に感極まって泣く人とかいましたからね。
話を戻して、なぜ保険営業マンの参加者が多いかというと、それだけ悩みを抱えている人が多くいて、でもって、何が悩みかというとシンプルに保険が売れないということではないでしょうか。
保険ビジネスの将来性
これは私見ですが、保険ビジネスってこれからどんどんオワコンになっていくと思うんです。ライフネット生命も大苦戦中ですし。
なぜなら今どき保険よりも有利な投資先がいくらでもあるからです。
フリーランスの立場から言えば、保険なんて入っている場合ではないです。掛け捨てならまだわかりますよ。私も入っていますし。
しかし、貯蓄性の保険を選ぶ理由が全くありません。老後への貯蓄がしたいなら、私の中での序列はだいたいこれぐらいのイメージです。
確定拠出年金>小規模企業共済>>>NISA>>>>>>>>>>>保険
なんでわざわざ保険なんて入るんだろうってレベルです。
でもって、それは別に私だけの話ではなく、みんなそう思っているわけです。
ネット社会ですからね。ネットを見れば保険が不利な商品だってすぐにわかるわけで。なんせ買った時点で多額の手数料を差し引かれるわけですから。
最近だと、投資漫画のインベスターZの16巻でも、保険がこき下ろされていましたね。
保険を買ってくれそうな人
じゃあ、どういう人に保険が売れるかというと、お金が有り余っていて、相続税対策でちょっと入ってもいいかなという富裕層、もしくは保険が有利だと信じている情報弱者、いわゆる情弱ぐらいではないでしょうか。
当然のことながら、保険を買ってくれる富裕層を見つけることは簡単ではなく、いたとしてもすでに保険の営業マンが付いているはずです。
一方の情弱の方々も、みんな賢くなってきていて、数がどんどん少なくなっている状況なわけです。
そもそもの目標設定が間違っていないか
そんな悩める営業マンたちに、自己啓発セミナーはこう語りかけます。
明確な目標設定!
燃え上がるような願望!
夢は強く思い描けば必ず実現する!と。
そりゃあ、たしかに保険営業マンの中でも、ごく一握りの天才は、年収1億とか稼いでいるんでしょう。しかし、全体の母集団からしたらものすごくわずか。それこそ、年収1000万円も稼げずにほとんどの人が脱落する厳しい世界です。
それなのに、自分だけは例外だと、ごく一握りの天才だと信じて、「保険で年収1億!」とかをセミナーで宣言しちゃうわけです。
別に自分の才能を信じること自体は悪いことではありません。むしろ成功するには必須でしょう。また本当に才能がある可能性だって十分にあります。
しかし、私がいいたいのは、
そもそもの目標設定が間違ってない?
単にお金が稼ぎたいという目標だったら、保険じゃなくてもっと楽に稼げる仕事で勝負した方がいいんじゃない?ってことです。
私は職業柄、いろんな会社や仕事を見ています。でもって、身にしみてわかっていることは、選んだ会社なり、仕事なりによって給料が全然違うということです。
1000万円を楽に稼げる仕事もあれば、1000万円稼ぐのに死ぬほどの努力が必要な仕事もあります。でもって、保険営業マンは確実に後者でしょう。
江戸時代じゃないんだから、好きな仕事を選べないいんですよ。
とはいえ、さすがにセミナーで同じテーブルに座った保険営業マンの方に、「もっと楽に稼げる仕事とか、自分に向いている仕事を探したほうがいいよ。」とは言いませんでした。
おおきなお世話だと思われるだろうし、自分で気づかないと全く意味がないので。
高額セミナーを売り込む手順
さて、自己啓発セミナーでは、当然のごとく次のさらなる高額セミナーへの勧誘が行われます。
人は感情で動く!と言われますが、感情を揺さぶり、買わせるための手順が震えるほど鮮やかです。
まず、セミナーでは夜遅くまで拘束されます。ワークもたくさんあって、ヘロヘロになります。肉体的にも精神的にも疲れさせることで、判断力を奪います。
次に、即断!即決!即実行!と何度も唱和させます。
即断即決即実行こそが成功者にとって最大の資質だと。そして、いままで決断を先延ばしにしてきたこと、だからお前は駄目なんだと責められます。外から見れば完全に危ない人たちです。
ひとしきり責められた後、ようやく次の高額セミナー(20万円以上)への勧誘がはじまります。これは人気セミナーであること、参加できる人数が非常に限られていること、すでに◯月分まで埋まっていること。今すぐ申し込まないと参加できないこと。
つまり即断即決即実行がさっそく試されるのです。
その結果、休憩時間になった途端、たいしてお金のない保険営業マン(失礼)が行列を作って申し込みをします。
自己啓発セミナーで唯一ドン引きしたこと
ここまではいいでしょう。売り込みも立派な仕事だし、そのこと自体を批判するつもりは毛頭ありません。
ただし、そんな素晴らしいセミナーでも、どうしようもなくドン引きした出来事がありました。
それは、お金がない保険営業マンに対して、ローンを組ませて高額セミナーを売っていたことです。
自分の意志で買っているんだから自己責任だろう、という意見はごもっともです。
しかし、セミナーを販売するまでの手順はかなり巧妙です。なにせ相手は、人の感情の揺さぶることのプロですから。
これだけ揺さぶりをかけられても、私と同じテーブルにいた若手の保険営業マンは申込みにいきませんでした。なぜかと聞くと、すでにこの会社からたくさん買い物をしていると。しかもローンで。ここでさらに20万円以上もするセミナーをローンで申し込んでいいものかと迷っていました。
このときばかりは、さすがの私も全力で止めました。とにかく止めとけと。
人はお金がないと正常な判断はできない!自分がお金ないのにお客さんのために尽くそうなんて思えないでしょう!と。
まずは1回家に持ち帰ろう
自己啓発セミナーって、参加しているときのテンションのあがり具合が尋常じゃないんですよ。3日間なら3日間、最高のモチベーションでいられるわけです。
でも、セミナーが終わった次の日からは日常に戻ります。日常に戻れば、モチベーションもいずれもとに戻ります。
でも、ローンだけは1年とか2年とか確実に残るわけです。
セミナーで払った金額以上の売上を上げてペイできれば、まったく問題ありません。
でも、その人は保険の営業マンなわけです。しかもほぼ新卒だったので頼れる人脈もほとんどないわけです。
自己啓発セミナーが見込み客を目の前に連れてきてくれはずもなく、どんなにひいき目に見ても、ペイするとは思えませんでした。
もちろん、私も申し込むかは相当迷いましたよ。セミナー会場にいるときの気持ちの高まりようは異常ですから。
でも結論を言うと申し込んでいません。
私はその場ですぐに決断するのではなく、いったん日常生活に戻って頭を冷やすことにしました。日常に戻って、それでもなお必要だと思えば、申し込めばいいのです。
でもって、私は、同じ20万円のお金を使うならThinkPadの新しいノートパソコンが欲しいってなったわけです。まぁ、そこは何に満足するかの違いなので。
とにかく、即断即決即実行が常に正しいわけではないのです。
誤解のないようにお伝えしますがセミナーの内容自体は素晴らしかった!
もう一度言います。セミナーは素晴らしかった!
特に、普段ビジネス書の類を一切読まないような人にとっては、感動的ですらあると思います。泣いている人までいましたから。
とはいえ、費用対効果はしっかり考えましょう。
たとえば、セミナーの内容は、ビジネス書の名著である「7つの習慣」、「思考は現実化する」とほぼ同じことを言っています。
なので、これらの本を読み込む根気のある方、また、読んで実行に移せる方であれば、セミナーに行く金銭的、時間的負担の方が大きく感じるかもしれません。
私はビジネス書が好きですが、読み込むまでの根性はないので、目新しい話はないものの、あらたな気付きはたくさんありました。
なので、機会があればまた行くと思います。
ただし、くり返しになりますが、お金のない人にローン組ませてまで高額セミナーを売り込むのは違うんじゃないの?って思っちゃうんですよね。
「どんな相手にも売り込むのが商売人として当然の姿勢だ!」と言われればそれまでだし、「お前は甘すぎる!だからお前は駄目なんだ!」と言われればそれもそのとおりでごもっとでございます。
なので、その会社のビジネス自体は全く否定するつもりはないですよ。実際セミナーは素晴らしいし。実際、自己啓発セミナーは洗脳みたいなところもありますが、良い洗脳なら受けてもいいと思いますし。
自己啓発セミナーに対する期待値を上げすぎないように
フリーランスはセミナーに行くよりもまずは仕事しましょう。
仕事から得られる経験の方がセミナーよりもずっと多くのことを得られます。仕事から得られない知識や経験を補完するのがセミナーぐらいに思っておくべきです。
とにもかくにも自己啓発セミナーに対する期待値を上げすぎるのは厳禁です。セミナーがきっかけで成功する人も確かにいるとは思いますが、成功する人はセミナーがなくても成功する資質を持っている可能性が高いです。
このセミナーに行けば、俺の人生を変えることができる!
なんて意気込んでしまうと、それこそセミナー主催者の養分になるだけなので、くれぐれもご注意ください。
自己啓発はほどほどに。
フリーランスはあわてて会社を作らない方がいい理由
どのぐらい儲かったら法人化すべきか?
ものすごくありふれたテーマですが、フリーランスは、「とにかく儲かってしょうがない!」とでもならない限り、会社を作らないほうがいいでしょう。
税理士業界一般でよく言われる売上1,000万円程度では全然足りないと思っています。
法人化のメリット
法人化するもっとも大きな理由は節税です。
個人と法人の税率の違い、法人から個人へ給与を払うときの給与所得控除、この2つの効果で税金が少なくなります。
個人の最高税率は45%(所得税)+10%(住民税)です。それに対して法人だとだいたい30%です。
最高税率を課される場合には、節税のメリットはたしかに無視できません。しかし、そうでない場合、法人化による不自由の方が目立ちます。
以下、法人化のデメリットを見ていきましょう。
役員報酬(社長の給与)が自由に決められない
法人の場合、1年のうちの初めの3か月に役員報酬の金額を決めないといけません。一度決めた役員報酬は毎月定額で支払います。
予想よりも儲かったからといって役員報酬を増額しても、決めた金額を超えた分は会社の費用にできず法人税を支払う必要があります。
会社のお金には自由がない
ただ単に、税金を少なくしたいのであれば、「会社にお金を残す」方が有利になることが多いのは事実です。
今後、法人税率は引き下げられる一方で、個人の所得税と社会保険は負担増が見込まれるので、その傾向はさらに強くなります。
しかし、税負担を軽くすることだけをもって、「会社にお金を残す」ことを選択できるわけではありません。
役員報酬として個人に残したお金は、会社でも個人でも自由に使うことができます。しかし、会社に残したお金は会社でしか使うことができません。つまり、同じお金でも自由度が全然違います。
また、会社にお金を残した結果、生活費が足りないからといって、会社から社長へ「役員貸付金」を積み増せば、実質役員報酬とみなされ、税務調査で問題になることがあります。あとは、「役員貸付金」は銀行からも嫌われますね。銀行借入を行う際に厳しく追求されます。
会社に残したお金を個人に移すための方法が限られている
役員報酬にせず、会社に残したお金を社長個人に移すには、次の方法があります。
- 役員賞与
- 配当金
- 役員退職金
どれを選んでも、会社で税金を払った後、個人に移すときにもう一度課税されます。つまり、二重に税金を払うことになります。
税金の面からは、役員退職金がもっとも有利ですが、あくまでも退職後の話であって個人がすぐに使えるお金とはなり得ません。
だったら個人にお金を残すために、会社を赤字にする、またはギリギリ赤字になる水準に役員報酬を設定すればよいのではないか。
私も小さい会社であれば、そうすべきだと思うのですが、ここで問題になるのが、社会保険料です。
小さい会社では、法人税・所得税より社会保険料の方がよっぽど痛い
法人はたとえ社長1人であっても、組合健康保険と厚生年金への加入が義務付けられ、その結果、社会保険料が跳ね上がります。
個人事業主が加入する国民健康保険と国民年金は、年収が高くなるとすぐに上限に張り付きます。国民健康保険の上限は年額85万円、国民年金は年額18万円、たとえ年収1億円でも合計は103万円です。
一方で、法人化して組合健康保険と厚生年金を支払う場合、会社+本人負担の社会保険料の合計は、だいたいい次のとおりです。
600万円(月額50万円) |
約174万円(月額14.5万円) |
960万円(月額80万円) |
約240万円(月額20万円) |
上限 |
約300万円(月額25万円) |
国民健康保険、国民年金の上限額と比較しても、ずっと大きな負担になります。社会保険料が払えなくて、資金繰りに行き詰まる会社は、めちゃくちゃ多いです。
今までは、法人化しても、組合健康保険と厚生年金に未加入の会社は多数ありました。
しかし、マイナンバー制度が始まった今後、未加入の会社は簡単に炙り出せます。最大2年の追徴金を受ける可能性もあるので、未加入のリスクは負うべきではありません。
ランニングコストがあがる
役員報酬や社会保険に比べればささいな問題かもしれませんが、会社の経理はめんどうです。
おそらく税理士に頼むと思うのですが、3~5万円ぐらい追加でかかります。必要経費と割り切れるぐらい儲かっていれば、もちろん問題ありません。
というか、個人事業主の経理って楽すぎるのです。ある意味、適当でもいけます。もちろん、預金残高ぐらいはちゃんと合わせる必要あります。
しかし、ほとんどの場合、事業主借勘定、事業主貸勘定を使えば、つじつまを合わせることができてしまいます。会社だとそんな便利な勘定は使えません。
最近だと、「freee」や「MFクラウド」といったクラウド会計ソフト、またはパッケージソフトの「弥生の青色申告」とかを使えば、誰でも簡単に記帳できますからね。わざわざ人に任せる必要もないわけです。
あとは、法人だと利益が出ていなくても、年間7万円の税金(法人住民税の均等割)がかかってきます。
税務調査にあたる確率が上がる
個人事業主は、ほとんど税務調査が来ません。圧倒的に稼いでいれば話は別ですが。
もちろん税務調査が来ないから悪いことをしろと勧めているわけではなく、税務調査なんてこないに越したことはないわけです。対応の時間コストもバカにならないですからね。
税務調査が来にくいっていうのは、けっこう見過ごせないポイントです。
結局、どれぐらい儲かったら法人化すればいいの?
個人事業主であれば、まずは課税所得の圧縮を考えましょう。
きちんと経費を入れるのはもちろんのこと、それに加えて、確定拠出年金制度と、小規模企業共済を有効活用しましょう。
確定拠出年金は、月額最大68,000円まで掛けることができます。小規模企業共済は、月額最大70,000円です。
この2つの制度の素晴らしいところは、掛け金を払った時点で全額所得から控除できるところです。2つ合わせて月に138,000円、年間だと1,656,000円の課税所得を圧縮することができます。
経費を入れて、社会保険料を払って、確定拠出年金と小規模企業共済を積み立てて、それでもなお課税所得が900万円をゆうに超える場合には、法人化を検討してもいいのではないでしょうか。
なぜ900万円かというと、900万円超えると極端に所得税率が跳ね上がるからです。
もちろん所得税率が上がるのは900万円を越えた部分だけなので、ちょっと越えたぐらいでは個人事業主をおすすめすることに変わりはありませんが。
課税される所得金額 |
税率 |
控除額 |
195万円以下 |
5% |
0円 |
195万円を超え 330万円以下 |
10% |
97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 |
20% |
427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 |
23% |
636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 |
33% |
1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 |
40% |
2,796,000円 |
4,000万円超 |
45% |
4,796,000円 |
あまり儲かってないけど会社を設立してもいい場合
とはいえ、どうしても法人化しないといけない場合があることも理解しています。
それは、営業のときに社長の肩書が必要な場合です。取引相手が大きい会社の場合、個人では契約してもらえないこともあります。営業目的の場合は、法人化もやむなしでしょう。
あとは、優秀な人を雇いたい場合も法人化した方が有利だとは思うのですが、人を雇って組織化すると、もはやフリーランスではないですからね
そりゃあ、税理士の立場からいけば、会社を作ってくれた方が、お客さんが増えて儲かるわけですが。